着任の御挨拶

岸和田税務署長　寺杣　昌樹　

　晩夏の候、近畿税理士会岸和田支部の先生方におかれましては、益々御清祥のこととお慶び申し上げます。
　この度、定期人事異動により、岸和田税務署長を拝命し、7月10日付で着任いたしました寺杣でございます。

　前任の工藤署長同様に、御厚情を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

　藤原支部長をはじめ、近畿税理士会岸和田支部の先生方におかれましては、これまで、電子申告や振替納税、ダイレクト納付、租税教室への講師派遣など、様々な事業に対して、積極的に取り組み、推進していただいておりますこと、この場をお借りして厚くお礼を申し上げます。

　岸和田と言えば、まず思いつくのが「だんじり祭り」。五穀豊穣を願って催した稲荷祭が発祥となったこの祭りは、３００年の歴史を誇ると聞いています。
　また、当地は鉄道、高速道路等の基幹的な交通網が充実しているほか、北部には大阪湾を臨む阪南港、南部には和泉山脈が連なるなど、豊かな自然と現代的な暮らしやすさ、歴史と伝統、そして人情味にあふれるこの地において税務行政に携わる機会を得ましたこと大変嬉しく、またその職責の重さに気が引き締まる思いでございます。

　さて、近年の社会経済活動の変容は著しく、あらゆる分野でデジタルの活用が急激に広まっています。
　国税組織としても税務手続のあるべき姿である「あらゆる税務手続が税務署に行かずにできる社会」の実現を目指し、デジタル技術を活用し、申告手続等のオンライン化、事務処理の電子化、押印の見直し等、国税に関する手続や業務の在り方の抜本的な見直しを進め、これまで以上に納税者の利便性の向上に取り組んでいるところです。
　また、「事業者のデジタル化促進」として、これまでの税務手続のデジタル化だけでなく、今後は積極的に事業者自身の業務のデジタル化を促す施策も実施していくこととしています。
　税の観点から考えても、税務手続のデジタル化が更に進捗することはもちろんのこと、事業者が日頃行う事務処理について、一貫してデジタルで完結することを可能とすることにより、事業者は単純誤りの防止による正確性の向上や事務の効率化による生産性の向上等といった大きなメリットを享受できるものと考えています。

　このような取組を円滑かつ着実に進めていくためには、先生方の御理解と御協力が不可欠となります。

　幸いにも、岸和田税務署におきましては、これまでも、先生方の御協力によって、各種広報活動・研修会等の開催を積極的に推進していただいていると聞いていますので、大変心強く感じております。

　引き続き税務行政のよき理解者として、より一層の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。

　結びに当たりまして、近畿税理士会岸和田支部の益々の御発展及び先生方の御健勝を祈念いたしまして、私の着任の御挨拶とさせていただきます。