着任のごあいさつ

　岸和田税務署長　

堀　真一郎　

　晩夏の候、近畿税理士会岸和田支部の先生方におかれましては、益々御清祥のこととお慶び申し上げます。

　この度の定期人事異動により、岸和田税務署長を拝命しました堀でございます。

　前任の土田署長と同様に、御厚情を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

　当地は江戸中期から脈々と承継され、歴史と伝統に培われた勇壮な「だんじり祭り」「太鼓台祭り」をはじめ、今が旬の「泉州水なす」「包近の桃」日本髪の髪結いに重用される伝統工芸品の「つげ櫛」など、全国に誇れる地場特産品が数多くあり、歴史と伝統に培われた魅力・活力、そして人情味に溢れる地域を管轄する署において勤務させていただくことにつき、光栄に思っております。

　森田支部長様をはじめ、近畿税理士会岸和田支部の先生方におかれましては、これまで、確定申告期の年金相談会場への税務支援、電子申告、振替納税、ダイレクト納付、租税教室への講師派遣など、様々な事業に対して、積極的に取り組み、推進をしていただいておりますこと、この場をお借りして厚くお礼を申し上げます。

　さて、新型コロナ感染症、最近では第７派と称される感染拡大が懸念される中、マスク着用、手洗いの励行、リモートワークの推進など、新たな生活様式の下での経済活動など、これまでと異なる環境への対応に御苦慮なされているものと推察いたします。税務行政におきましても、経済社会の変化や、デジタル技術の急速な進展を踏まえ、税務行政のデジタル・トランスフォーメーションの実現は急務であり、e-Taxの普及・定着やキャッシュレス納付といった申告・納付のデジタル化に関する取組を一層加速していかなければならない状況にございます。

　特に、令和５年10月1日から消費税申告手続きにおける大きな税制改正事項である「インボイス制度」が開始されます。

　当該制度は、消費税の課税事業者の皆様方の事業経営に大きく関わる事項であり、この準備に不可欠である各課税事業者の方からの税務署への登録申請（原則、令和５年３月31日まで）割合は直近の数字でも全国的にまだまだ低調であり、このままでは制度の準備が十分にされない中、運用が開始され様々な混乱が生じる懸念がございます。

　幸いにも岸和田税務署は、先生方のご協力によって、大阪国税局管内の税務署の中でも税理士関与のある課税事業者の方々については、高い登録申請割合にあると聞いており、心強く感じております。

　どうか、先生方におかれましては、今後とも、引き続き税務行政の良き理解者として、重ねて御理解と御協力を賜りますようにお願い申し上げます。

　結びに当たりまして、近畿税理士会岸和田支部の益々の御発展及び先生方の御健勝を祈念いたしまして、私の着任の御挨拶とさせていただきます。